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メッセージ
2023年4月より前任の東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター川島隆太前センター長を引き継ぎ、センター長を拝命した瀧 靖之と申します。本センターは、超高齢社会において個人や社会が活力を維持するために経済・社会的ニーズと大学における多様な研究シーズを組み合わせた国内外の研究期間との共同研究、様々な業種の企業との産学共同研究について、特に子供たちの健やかな脳発達から超高齢化社会への対応という観点まで、脳発達、加齢及び生活習慣、遺伝要因が脳加齢や認知症発症に与える影響など、幅広い研究の推進に取り組んでおります。生涯にわたる健康脳の維持、健康寿命の伸長、認知症予防に関する共同研究、産学連携にご興味のある研究期間、企業の方々、是非ご連絡を頂ければ幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
センター長
生涯健康脳のために、あなたと
生涯健康脳のために、
あなたと
我が国を含む先進諸国では、今後高齢者の更なる増加により認知症による経済的損失の増大が危惧されてます。また、開発途上国においても若年人口が減少しており、高齢社会の到来を近い将来に控えています。したがって、認知症対策は世界的な重要課題で、特にその予防は喫緊の課題です。特に日本は人口構成の高齢化が先進国の中で最も進行し、認知症とその予備軍を含めると、現在800万人以上の患者がいると推計されます。また、認知症による経済的損失は、現状においても医療費として約1.9兆円、介護費として約6.4兆円、家族などが無償で行う介護を金額に換算した「インフォーマルケアコスト」として約6.1兆円、合計で年間約14.4兆円に上ると試算されており 、この経済的損失額からも認知症予防対策の社会的ニーズは極めて大きい現状です。そこで、超高齢社会においても個人や社会が活力を維持するためには、「一人ひとりが、時間の経過とともに、高齢期になっても健康で人間として成長し続け、より賢くなれること、社会全体としてはより賢明で持続可能な構造に進化すること」(スマート・エイジング)が求められ、その実現に向けた研究推進が必要です。これらの現状を踏まえ、スマート・エイジング学際重点研究センターは、国内外の研究者と連携し、本学の総力を挙げてこのスマート・エイジング実現に挑戦するための学際研究拠点として、医学、工学、経済学、文学始め、多様な専門領域を有する研究者を有して幅広い研究活動、産学連携活動を行っています。
産学連携研究
産学連携では、既に貴社がお持ちのサービスの学術的エビデンスの創出、さらには新たなサービスの創出等、幅広い内容での対応が可能になります。少しでも興味を持たれた企業様はどうぞ御遠慮なくご連絡を下されば幸いに存じます。
国際共同研究
スマート・エイジング学際重点研究センターは、国内外の研究者と連携し、スマート・エイジング実現に向けて、多くの国際共同研究を遂行しています。医学、工学、経済学、文学始め、多様な専門領域を有する研究者を有して幅広い研究活動を遂行しています。その中でも本センターは、HORIZON2020 の仮想コーチングシステム(eViTA) プロジェクトの日本側の代表を務め、多くの関連する国際共同研究を進めています。
Research theme
研究テーマ
本センターでは、以下の5つの柱にそって研究活動、産学連携活動を遂行しています。
個体の老化がもたらす肉体的・精神的・社会的な機能低下を、細胞老化、ストレス応答、免疫機能、神経機能、運動機能などとの関係から多角的・重層的に検討し、個体における様々なレベルでの老化の基盤をなす分子メカニズムを明らかにする。
加齢に伴う様々な疾患を、個人が有する遺伝的要因と物理的・社会的環境からうける様々なストレスによる要因とのかかわり合いの中で理解し、健康長寿の実現に資する新しいリスク評価指標・介入要素を得る。
加齢疾患の早期発見・早期治療を実現するための予防医学を展開し、医療制度を確立する。
高齢者が有する豊かな経験や知性に社会的価値が賦与され有効に活用できる新しい生活環境・社会システムを科学的に構築・提案し、新しい介入技術をフィールドに実装する。
正常な加齢に伴う個人の肉体的・精神的変化とそれに対する社会の反応を、加齢や生・死のあり方についての思想・哲学の枠組みの中で科学的にとらえ直し、問題解決の新しい方略を理論・実証・実践的に模索・提案する。